同じ情報を二度入力したり,コピペしたりということが
とても手間に感じられてきます。
そうなってくると,書面作成についてもなんとか
ファイルメーカーでできないかという欲が出てきます。
ファイルメーカー上でもA4で1枚程度の簡単な文書については,
作成して印刷できるようにはしていましたが,
インデントの微調整や,複数ページに渡った場合のページ番号の問題など諸々の問題があって,長文の作成にはやはり限界がありました。
なんとかWordにデータを渡して連携を図るしかない,
と思っていたのですが,この度,試行錯誤が実を結び,
直接Wordファイルとして書面のデータを出力できるようになりました。
詳細は以下のとおりです。
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まず訴状作成画面の左下にある「訴状ひな形呼び出し」ボタンを
押すと,典型的な訴状の骨子を呼び出す画面が出てきます。
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使いたいひな形の請求の趣旨,請求の原因それぞれについて,
「訴状に貼り付け」というボタンを押すと,
訴状作成画面の請求の趣旨,請求の原因欄に
データが貼り付けられます。
この訴状のひな形データは使えそうなものが新たに生じる都度,
追加していくこともできます。
また訴状の類型ごとに絞り込んで表示することもできます。
このようなひな形を利用することで要件事実の漏れや勘違い
などの初歩的なミスを防ぐことが期待出来ます。
元の訴状作成画面の右上には,訴額を入力する欄があります。
訴額を入力すると,700万円までは印紙代が自動的に入力されます。
ある程度必要な情報が入力できたら,
「訴状レイアウト」というボタンを押します。
そうすると
「作成日付(例えば今日なら「20130715」)+依頼者名+訴状.doc」という名前でデスクトップにファイルが作成され,自動的に開きます。
作成されたWordファイルは,住所,氏名,管轄裁判所等,
データベースに入力済みのデータは自動的に転記されている
状態となっています。
相手方が個人か法人かに応じて,自動的に入力される情報は変化するようになっています。
ひな形から入力した請求の趣旨,請求の原因等ももちろん入力された状態となっています。
もっとも,請求原因のインデント等については,整える必要がありますから,そこから先はWordの方で細かい調整をしていきます。
以上の通り,Wordファイルとして出力できるようになったことで,
より意図したとおりの文書作成に近づきました。
とりあえず現時点で出来ているのは,訴状作成機能と送付書兼受領書作成機能だけですが,他の書面でも原理は同じなので,準備書面や各種申立書等も時間の問題です。
(2014年12月7日追記。その後ファイル名の変更により,上記のひな形からの請求の趣旨及び請求の原因のコピーが機能しなくなっていました。現在再度修正して使えるようになっています。)