2013年6月15日土曜日

弁護士費用分割払いの合意書作成

 弁護士費用は着手金と成功報酬に分かれるのが一般的ですが,
事件の種類によっては着手金の分割払いが可能な場合があります。

 そのようなとき,いつ,いくらの支払いを受けることになるのか
いちいち考えて書面に書き出すのは面倒です。

 ファイルメーカーでの事件管理データベースでは,
このような場合,自動的に計算して,ボタン一つで
書面化することができます。


1.「着手金総額」欄に着手金の総額を入力(例えば「126000」)
2.「着手金分割回数」欄に分割回数を入力(例えば「4」)
3.「着手金初回支払い予定日」欄で初回の支払い予定日を選択
 (例えば「2013/6/28」を選ぶ)
4.「分割払い自動計算」ボタンを押す


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 そうすると,画面の右側に表示されている
「支払い予定日」,「支払予定金額」欄に,自動的に,
4回に分割した金額を,初回支払い予定日から1か月ずつ
間隔を空けて支払う,という内容で入力されます。



 その上で,「分割報酬合意書作成」ボタンを押すと,


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 分割支払の内容が報酬合意書に入力された状態で出てきます。

 後は画面左上にある「印刷する」のボタンを押して印刷するだけです。


 実際の進捗管理としては,支払いがある都度,
最初の画面の自動計算された支払予定の横にある
「支払金額」「支払日」欄に,
実際に支払いのあった金額,支払日を入力していきます。

 そうすると「既払い額合計」欄に,支払いのあった額が加算され,
「未払い額」欄の金額が減っていくことになります。

 この「未払い額」は,「未収金一覧」画面で全事件分が
横断して表示されますので,未収金の管理も容易に行うことができます。

2013年6月9日日曜日

自家製データベースにおける住所の入力について

 依頼者,相手方などの情報を入力する際に,
「郵便番号を入力すると途中までの住所が自動的に入る」
という機能は最初の段階から付けていました。
 これは特段難しくないですし。

 しかし,実際に業務の中で使ってみて思うのは,
「住所は分かるが郵便番号が分からない」
という場面がけっこう多いということです。

 こうしたとき,
「いちいちネットで郵便番号を検索したりするのは面倒だな。
住所から郵便番号を自動的に認識させたい。」
と常々思っていました。

 もっとも,
「入力した住所から郵便番号を自動的に認識する」というのは,
データベースの設計的には,わりと障害があります。
 「2丁目4番地6」としたり,「2−4−6」としたりという,
表記のゆれをどうするかということだけでもなかなかな難問です。
 
 どうしようかいろいろ考えましたが,最終的には,
住所の候補を選択肢の形であらかじめ表示して,
その中から選択させる形にしてみました。
 自家製事件管理データベースは,
「パソコンに詳しくない人でも使える」ということを
目指しているので,少々の効率を犠牲にしても
わかりやすさを優先です。

 具体的には,
「郵便番号が分からない場合は,こちらから!」
とやたらとアピールしてくるボタンがあるので,
それを押します。

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 そうすると別ウィンドウが開くので,都道府県を選択します。

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 都道府県リストから選択。

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 都道府県のところで,東京都を選択すると,
次の市区町村は,東京のものだけが絞りこまれて表示されます。

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 さらに市区町村で世田谷区を選択すると「その他の住所1」は
世田谷区のものだけが絞りこまれて表示されます。
 そして,「その他の住所1」まで入力すると,
郵便番号を特定することが出来ますので,
もとのウィンドウの住所入力欄に郵便番号が入力されます。

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 これで,最初から郵便番号が分かっている場合には,
それを入れて住所を自動入力。
 郵便番号が分かっていない場合には,住所を入力しつつ,
番号を特定という動作を実現することが出来ました。

機能説明(業務メモ)

自家製事件管理データベースは,
一部他の人にも提供して試用していただいているので,
説明書替わりに書いておきます。


業務メモ
 電話連絡や進捗のメモ等を入力する欄です。
 事件の進行についての自分のための備忘録,事務員との情報共有,事件・顧客情報の一元管理などといった意味があります。


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 アナログな「電話連絡帳」での処理時のような,後から
確認したくなった際に探すのが大変という不便を避けられるように,
またExcelでの処理時のような,一人が編集していると
まるごとそのファイル全体を開くことができないという不便を
避けられるように,というのが業務メモの目指すところです。

 当該事件の流れは事件別の業務メモのタブさえ見れば,
時系列で確認することができます。
 依頼者や相手方から電話がかかってきたときにも,
いろんな記録を引っ張り出してくるまでもなく,
基本的にはここさえ見ればいいわけです。



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 また「業務メモ一覧」の画面では全事件を横断して,
最新のものが上に来るように表示されます。
 離席を終えて戻ってきた時などは,まずここを見れば,
自分が不在の間にどのような出来事があったか
一目で把握することが出来ます。

 その他,業務メモは,入力日時,修正日時が
自動的に入力されるようになっています。
 このことにより,相手方に連絡をした,しないなどということ
についても,「たしか電話したと思ったんだけど」というような
あいまいなことはなく,
「何日の何時ころにこちらから電話している」ということが
はっきりと分かります。
 このような記録は,余計な紛争の予防にも役立ちます。

 以上のようなシステムがシステムとして本来の機能を
発揮するためには,
「情報が少なくとも最終的には業務メモに集まってくる」
という状態を実現することが必要です。
 そうすると,
「いかに入力の手間を減らすか」
ということが重要になってきます。
 入力が大変というのでは,自然と入力しなくなってしまいますので。

 入力を減らすための機能は別途ご説明します。


  

2013年6月8日土曜日

読書感想文 オタクの息子に悩んでます

レコーディングダイエットで知られる岡田斗司夫の本。
新聞紙上で行っていた人生相談のやりとりと,
その回答を書き上げるまでに著者がどんなことを考え,
工夫したのかというプロセスの部分が主な内容です。

タイトルでかなり損をしているような気がしますが,
面白かったです。
法律相談と人生相談はもちろん同じものではありませんが,
共通する部分も多分にあるでしょうし,参考になりました。

「共感」について触れている部分をご紹介。

「共感のコツは『相談者と同じ温度の風呂に入る』ことにあります。
恋愛で悩んでいるとか、借金のことで困っているとか、
いろんな悩みがありますよね。
その時に、
ついつい僕たちはその相談者と同じ温度の風呂に入らないんです。
その人が熱くて困ってるとか、冷たくて困ってると言っても、
自分は服着て標準の温度で快適に過ごしながら、
つまり安全地帯から『こういうふうにすればいいよ』と
忠告してしまう。
とくに男性はこれをやってしまいがちです。
というのも、男性はすぐに回答を出そうとする。
僕と同じで、役に立とうとするあまり、
その人に対していま自分が言える一番論理的で、行動可能で、
こういうふうにすれば状況が改善されるのにといった指針を、
手早く言おうとしすぎるんです。
結論だけじゃダメなんです。
それよりもっと前の段階で、
『相手と同じ温度の風呂に入る』。
これが必要です。」


こういうの,相談における基本といえば基本なんでしょうけど,改めて気を付けないとと思いました。


寄せられる人生相談への,
著者の回答のあり方の変化が書かれているのも興味深かったです。
当初は著者は,人生相談で持ち込まれる悩みに対して,
コンピュータのように論理的に理性的に分析して,
余計な部分を仕分けして,解決可能な問題についての解決策を
提案するというような方向性でした。

しかし著者はある時,
自らの回答に対して違和感を持って考え込みます。

「俺の回答には愛がねえな」

著者は,痛快さや過激な切り口を売りにするのではなく,
あくまで「役に立つ回答」を目指しています。
ところが,回答の際に「上から目線」だけだと,
結局相手に言葉が届かず,役に立たないと感じ始めます。

では,どうするか。
論理的に考えをひねり出す限り,
上から目線になる事自体は絶対的な宿命として避けようがない。
そこで,緩和剤としての「愛」が必要なんだという結論に
たどり着きます。

「もう一歩、もう半歩だけ、相手の事情に踏み込む勇気。
もう少しだけ、傷つかない言葉を選ぶ配慮。」

「そのほんの少しのさじ加減が『頭の良いだけの回答』と
違うスパイスになる。」

2013年5月29日水曜日

ファイルメーカーによる事務処理軽減の実際

自作のファイルメーカーのシステムで,実際にどのように省入力が実現されているのか。
百聞は一見にしかずということで,実例でご紹介します。

システムでは,まず最初に利用者の情報を入力するようになってます。







その後顧客情報,事件の情報等を入力していきます。



















そうすると各種書面を作成する際に,必要な場所に自動的に必要な情報が反映されるようになっています。

例えば,「FAX連絡書」を作成したいという場合。


下のような作成用の画面があります。


上の画面の「送信先選択」のところで,例えば「依頼者」というのを選択して,「レイアウト確認」ボタンを押すと,

























日付,送信先,利用者の住所・名前・連絡先,件名・あいさつ(作成時に編集可能)などが自動的に入力された状態になっています。
 元の画面に戻って,「本文」の中を編集すれば,レイアウトの本文部分が編集された状態になります。
 レイアウト確認画面で確認して,問題なければ,「印刷」ボタンを押して印刷します(うちの事務所の場合,ダイレクトFAX機能がついていますので,通常は印刷することなくそのまま直接FAXを送信します。そのために印影も画像として取り込んでます。)。

FAX送信書に限らず,係属裁判所名・事件番号・事件名・相手方代理人事務所名・代理人氏名・FAX番号など一回入れた情報を使って,期日請書や,後見関係の報告書などいろんな書面の必要な箇所に必要な情報が自動的に入力されるようになっています。


「こんなのコピペでもいいじゃないか」という考えもあるかもしれませんが,コピペ元のファイルがどこにあるのか探す手間が省けたりとか,コピペ元のファイルの古い情報を消し忘れるという事故を避けることができたりとか,全体的に見れば事務作業量の軽減につながるのではないかと思います。


2013年5月25日土曜日

弁護士とデータベースソフト



私は弁護士業務を行うに当たって,ファイルメーカーというデータベースソフトを利用しております。

データベースソフトとは,名前や住所などのいろいろなデータを入力しておいて,
それを表の形式で表示したり,必要なものだけ呼び出したりして,様々な形で活用するというようなソフトです。
弁護士も顧客のデータ,事件のデータなどを扱いますから,
データベースソフトを利用することで業務の効率化が図れるのではないかと思ったわけです。

データベースソフトを導入するならば,
特定の環境でないと使えないとかではなく,
なるべく広い範囲の環境で使えるものを作りたいと思っていました。
そうしたおり,
ファイルメーカーのiOS版(のようなもの)が無料になるというニュースを目にして,
「これはいい!」と思いました。
ファイルメーカーはもともとWindows,Macのどちらでも使える製品である上に,
やろうと思えばiPhoneやiPadでもそのデータベースを利用することが出来るというわけです。
これは大変夢のふくらむ話です。

そんなわけで2012年10月にファイルメーカーを購入し,とりあえずシステムを作ってみて同年11月から実戦投入。
実務で使いながら少しずつ修正を加えて現在に至る,という状態です。

ファイルメーカーというソフトのいいところは,
画面のデザインの微調整等もマウスで直接できますので,
直感的な操作でシステムを作ることができるということがあると思います。
その他特別プログラミングのようなことをしなくても,
それなりにきちんと動作するものが出来上がるという点もとてもありがたいです。
システムの設計,修正が容易なので,とりあえずのプロトタイプをつくってみて,
適宜修正を図るというやり方が十分可能です。












どんなメリットがあるのか

1 同じ情報を繰り返し入力するという事態を回避して省力化を実現
 一度入力した情報が再度必要という場合は,自動的に入力された状態にできます。

2 情報の一元管理
 自分で作成したデータベースには,関係者とのやりとりの記録(いつ,誰と,どんな話をしたのか)や,期日の進行,やるべきこと,預り金の出納帳などなどが全て一元的に含まれているので,多少のことであればわざわざ記録を探して持ってきたり,パソコンの中でファイルを探したりということをする必要がなく,欲しい情報にすぐにアクセスすることが出来ます。

3 定型的な処理の自動化
 物事の中には,「これをやったら必ず次にはこれをやる」と決まっているものがあります。
 パソコンはこのようなものの自動処理は得意です。
 データベースソフトももちろんこのようなことはできますので,手間を減らすことができます。

具体的にどんなことができるのかということについては,
項目を分けてご紹介したいと思います。





 

2012年6月5日火曜日

身近な法律相談


横浜弁護士会では,市役所・区役所での
無料法律相談というものを行っています。

「市民に身近な法律相談」というものが実現できて
日頃から大変喜ばしく思っております。


私の住む川崎市で行われている法律相談がどのように行われているのか,
せっかくですのでこの機会にご紹介したいと思います。



相談はプライバシーに配慮して個別のブースで行います。
個別のブースで行うのですが,場所によってはそのブースがとても
「アットホーム」な広さに設定されていることがあります。

ブース自体の広さがそのように「アットホーム」な訳なので,
当然そこに置いてある机も「アットホーム」な大きさとなります。

その帰結として,その机を挟んで向かい合う弁護士と相談者も
きわめて「アットホーム」な距離に位置することになります。


私の言うところの身近な法律相談というのは,
実はこういうことを言っているのではないのですが,
まあ,これはこれで良いのかもしれないなと思ったりしています。

視力の悪い方でもお互いにお顔が良く見えてよい
という利点もあるかもしれませんものね。
(ちなみに私の視力は両目とも裸眼で1.0です。)


そのような「アットホーム」な相談で困ったことがあるとすれば,
夏の暑い日などに,区役所の方が気を使って
相談担当の弁護士向けに出してくれたお茶を,
相談者の方に飲まれてしまうことがあるということでしょうか。


「あ。」という間もなくおもむろにごくごく私のお茶を
飲まれてしまうので,そのようなときには思わずごく一瞬だけ
呆然とそれを眺めるのみという瞬間が出来上がってしまいます。

もっとも,そこはプロとして相談を行っていますから,
ただちに精神のリカバリーを行い,相談自体は問題なく
継続させていただいておりますので,
市民の皆様におかれましては弁護士側の些細な動揺は気にせず,
引き続き安心して相談して頂ければと思います。


それでここからが本題なのですが,
好評につき弊所での無料法律相談をまた行います。
平成24年6月23日土曜日,今回は相続相談です。
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